統一協会の接触に関する注意喚起
高額献金や霊感商法の問題をめぐって2025年3月25日に統一協会(世界平和統一家庭連合)が東京地裁で解散命令を受けました。その後、全国のキリスト教会から「統一協会のメンバーが自分の教会を訪れ、礼拝や聖書研究祈祷会などの集会に出席させてほしいとお願いしてくるが、どうすればよいか?」という相談が寄せられています。
統一協会は解散命令が出る以前から「統一協会の解散命令は国家による信教の自由の侵害だ」「信教の自由を守るために同じ宗教者として解散命令に反対してほしい」というふうに、団体の擁護を求めてキリスト教会の信徒や牧師にアンケートの協力や反対運動の参加を呼びかけてきました。
最近では「統一協会の信者ですが、そちらの教会にも出席させてほしい」と集会への参加や宗教間対話を目的に掲げて、キリスト教会を訪れる事例が、あちこちで確認されています。このように、統一協会のメンバーであることを明かして、キリスト教会の礼拝や集会に参加しようとする動きは、全国で同時期に行われていることから、信者個々人の意志による行動というより、組織的な行動と思われます。
そこには「実際にメンバーと話してみると、普通の宗教団体で、他宗教との対話を大事にしている人たちだ」「世間の風当たりは強くなっているが、そんなに悪い人たちじゃない」「彼らは自分の信仰を守りたいだけだ」と思わせ、「一緒に信教の自由を守るため、味方になってください」という要請を断りにくくする狙いがあると思われます。
しかし、信教の自由は、宗教を「信じる自由」と「信じない自由」の両方が尊重されて成立するものであり、統一協会の偽装勧誘・霊感商法・不安や恐怖を煽った高額献金に見られる悪質な手口は、明らかに「信じない自由」を奪い、個人の自己決定権を侵害するもので、単なる布教の域を超えています。
今回の解散命令は、特定の思想信条を持つことを禁じるために決定されたものではなく、宗教活動を名目にした不法行為の被害拡大を防ぐために決定されたものです。統一協会の被害者家族や元脱会者、元「宗教二世」、救出支援に携わってきた弁護士、臨床心理士、公認心理士、社会福祉士、ジャーナリスト、宗教者など、多くの市民が、安倍元首相の銃撃事件前から、長年にわたって被害の実態を訴え続け、対策を求めてきた結果、ようやく下された決定です。
今後、統一協会の信者を名乗るメンバーから「そちらの教会に出席させてほしい」とお願いされた場合は「キリスト教の教会で、文鮮明や韓鶴子をメシアと信じて礼拝することを認めることはできません。統一協会の信仰を持ったまま、一緒に礼拝したいという要望には応えられません」「会衆を他の集会や運動へ誘ったり、連絡先や住所などを聞き出したりという行為もお断りしています」というふうに説明し、会衆の安全を確保するよう努めてください。
しかし、「統一協会の教えに疑問があり、キリスト教の教えを学んでみたい」「脱会するべきか迷っている」という方の話はよく聞いて、相談に乗っていただけるようお願いします。気になることや分からないことは、各教区の対策委員会かカルト問題連絡会のメール窓口へご相談ください。
2025年8月16日
日本基督教団 カルト問題連絡会